資産形成の必要性が高まりつみたてNISAやiDeCoといった制度が立ち上がる中、ファンド(投資信託)による資産運用が拡大しています。
販売手数料のかからないノーロードファンドや信託報酬が格段に低いインデックスファンドが登場し「手数料の高いファンドに投資するよりも、コストを抑えて運用することで長期的なリターンを狙う」という考え方が一般の個人投資家の間で広まってきています。
こういった考え方も部分的には正解といえますが、富裕層は全く異なる考えをしています。
低コストのインデックスファンド
低コストなファンドの代表として、インデックスファンドがあります。S&P500や日経平均など指数に連動することを目標に運用されるため、指数と同じ銘柄を同じ比率で保有し続けるだけの運用方法です。
例えば、バンガードのS&P500インデックスファンドの組入れ上位銘柄は下記のようになっています。時価総額に準じて配分されており目を引く点はありませんが、年間のコストは0.1%を割り込む低水準となっています。
順位 | 銘柄 | 割合 |
1 | アップル | 6.43% |
2 | マイクロソフト | 5.63% |
3 | アマゾン・ドット・コム | 4.75% |
4 | アルファベット | 3.53% |
5 | フェイスブック | 2.32% |
6 | バークシャー・ハサウェイ | 1.47% |
7 | ジョンソン&ジョンソン | 1.33% |
8 | P&G | 1.25% |
9 | エヌビディア | 1.14% |
10 | ビザ | 1.12% |
ファンドマネージャーが相場を予測して銘柄を入れ替えるアクティブファンドと異なり、運用に手間がかからないため低いコストでの運用が可能といえます。
インデックスファンドのメリットとデメリット
手軽に分散投資を行うことができるインデックスファンドは、一般の個人投資家にとって大きな投資メリットがあります。
アクティブ運用を行うファンドは個別銘柄を調査することで投資先を決定しますが、インデックスファンドは銘柄の調査は行いません。リサーチコストをアクティブファンドに転化していると言えます。
そのため、もし全ての投資家がインデックス運用を行ったら市場は非効率になってしまうでしょう。
インデックスファンドの残高は年々拡大しているため、アクティブファンドにとっては収益機会の多い状況といえます。
コスト控除後のリターンで判断するべき
コストが高いとリターンも低くなると考え、できる限りコストの低いファンドで運用しようとする投資家は多いですが、ここに大きな誤解があります。
いくらコストが低く運用できても、もともとのリターンが低かったら手元に残るリターンも低くなってしまい意味がありません。
リテラシーの高い投資家は「コスト控除後のリターン」で比較します。
アクティブ運用を行うファンドは独自の運用戦略のもと、インデックスを上回るパフォーマンスを目指して運用しています。インデックス程度の運用成績では高いコストを払う意味はありませんが、世界トップクラスのファンドはコストに見合う実績を残しており、特に世界トップクラスのヘッジファンドではコスト控除後のリターンが年率10%を超えるファンドも多く存在します。
ヘッジファンドは成功報酬の仕組みを取っていることからコストは高くなりますが、コスト控除後のリターンでもこれだけの実績を残しているファンドが存在します。
コストの低いファンドでこれだけの長期間に渡り安定した実績を残し続けることは、不可能と言っても過言ではありません。
機動的に投資対象を変更し暴落を避け続けることができれば個人でもこういったリターンを出すことは可能ですが、よほど運が良い投資家でない限りは困難でしょう。
ヘッジファンドとは
ヘッジファンドは一般の投資信託と異なり、空売りやレバレッジを用いた自由度の高い運用を行うことが出来ます。そのため、相場に関係なくリターンを上げることが可能になるのです。
このように長期間優秀な実績を上げ続けるファンドには「高いコストを払ってでも資金を預けたい」と考える投資家から、必然的に資金が集まることになります。
コストだけに着目していたら、ヘッジファンドに投資することは無いでしょう。
コスト控除後のリターンで比較することで本当に実力のあるファンドに投資することが出来、効率の良い資産運用を行うことが可能になります。
ヘッジファンドは最低投資金額が10万ドル以上のものがほとんどで、一般の個人投資家が投資するのは難しいです。だからこそ富裕層はコスト控除後のリターンが高いヘッジファンドに注目し、効率の良い資産運用を行っているのです。
海外ヘッジファンドの情報を集めることは非常に難易度が高く、実際に投資する際は投資助言会社などのアドバイスを基に投資することになります。
ヘッジファンドへの投資をご検討の方は、ぜひヘッジファンドダイレクトにご相談ください。ヘッジファンドダイレクトでは、長期間運用実績のあるファンドのみを対象に、投資家に最も適したヘッジファンドを案内してくれます。