経営者は資産運用すべき？余剰資金の使い道
事業で生まれた余剰資金の使い道がわからず、どのような選択肢があるのかを知りたい経営者は多いのではないでしょうか。低金利で余剰資金を放置していても大きな利益を生み出すことはなく、経営効率の低下を招いてしまいます。
余剰資金の使い道で真っ先に浮かぶのは「事業への再投資」ですが、経営環境によっては再投資は控えた方が良い場合があります。それでは、再投資の他にどのような使い道があるのでしょうか？はじめに事業で余剰資金が生まれたときの使い道を3つ紹介します。
使い道①事業への再投資
余剰資金の使い道で最も基本になるのは「事業への再投資」です。事業に再投資することで中長期にわたって利益の拡大が期待でき、安定成長につながります。また、事業への再投資は税務面でも有利であり、効率の良い余剰資金の使い道だと言えるでしょう。
特に一代で会社を築いたオーナー経営者は、余剰資金ができると事業に再投資をして、さらに会社を大きく発展していきたいと考える傾向が強いです。会社の発展のためには再投資を繰り返すことが不可欠であり、余剰資金の活用方法としてはベストな選択でしょう。
しかし、社会情勢や経済情勢によっては、事業に再投資をしても新たな需要が見込めない場合があります。このような場合は再投資を控えて、別な方法で余剰資金を活用する方が賢明です。
使い道②会社の財務状況の改善
借入金が多く会社の財務状況が悪化している場合は、余剰資金で借入金を返済して会社の財務状況を改善するという選択肢があります。余剰資金で借入金を繰上げ返済すると財務基盤が強固になり、安定的で持続的な成長を目指せます。
繰り上げ返済の注意点として、取引銀行の多くは繰上げ返済を嫌がる傾向があります。仮に取引銀行の意向に反して繰り上げ返済すると、取引銀行との関係が悪化してしまうこともあるでしょう。
銀行との信頼関係を大切にしたい場合は、繰り上げ返済は慎重に検討することが必要です。ただし、ビジネスローン（商工ローン）などの高金利の借入金がある場合は、余剰資金を使って早めに借入金を返済しておく方が望ましいです。
使い道③法人口座での資産運用
事業への再投資や借入金の繰り上げ返済が不要であると判断した場合は、法人口座での資産運用がおすすめです。法人口座でも資産運用は可能であり、債券投資や株式投資、不動産投資などで余剰資金を運用できます。
法人口座で資産運用する場合、最長10年間損失の繰り越しができます。そのため10年以内の損失額に対して利益を計上した場合、繰り越された損失と相殺（損益通算）でき、節税対策にもなります。
※損失の繰り越しができる年数は、以前は「9年間」でしたが、2018年の法改正によって「10年」に変更されています。
平成30年4月1日以後に開始する各事業年度において生じた欠損金額については10年です。
また、金融機関の多くは法人限定のキャンペーンを行っており、法人での資産運用は個人と比べるとお得です。
法人口座での資産運用の注意点として、元本保証ではないため、当然ですが運用に失敗した場合は損失が発生するリスクがあることです。そのため、資産運用をする際はリスク回避の対策を講じておくことが大切になってきます。
資産運用にはどのようなものがあるか、運用方法別の特徴について知りたい方は「資産運用とは？運用方法や投資種類の特徴をわかりやすく解説！」をぜひ参考にしてください。
https://hedgefund-direct.net/column-test/asset-management/
経営者におすすめの資産運用4選
株式投資
株式投資は経営者におすすめの資産運用であり、株式の売買によってキャピタルゲインが得られます。業績が好調だと配当金も入ってきますので、キャピタルゲインとインカムゲインの両方のリターン（利益）で資産を増やせます。
一般的に株式投資は銘柄選定が難しいといわれていますが、経営者独自の視点で見ることで今後業績が伸びそうな銘柄を判断しやすいと言えるでしょう。
不動産投資
不動産投資は賃貸マンションやアパートを購入し、賃貸に供することで家賃収入が得られる資産運用です。この運用方法は経営者に人気が高く、比較的安定した収益が期待できます。
入居者の募集やクレーム対応などは不動産管理会社に任せることができるため、本業が忙しい経営者の方でも資産運用できます。また、不動産投資は相続税対策にもなりますので、残された家族の生活を守る手段としても人気があります。
ただし、不動産投資には空室リスクやデフレリスク、金利上昇リスクなどがあります。また、流動性が低く換金しにくいというデメリットも存在します。
ソーシャルレンディング
ソーシャルレンディングとは、ファンドに出資して、ファンドが未上場企業に貸付を行う債権投資のことです。5～7％の高利回りが期待できることで、近年人気を集めています。予備知識や運用の手間が不要で、ファンドに全てを任せられるため、本業が忙しい経営者に向いています。
なお、ソーシャルレンディングは投資期間中のキャンセルはできず、融資先の貸し倒れにより元本割れを起こすリスクがあるため、リスクについても知っておくことが必要です。
ソーシャルレンディングは一般的な投資信託に比べ分散投資されておらず、集中投資をしており、少額での投資に向いているといえます。
ソーシャルレンディングは管理が大変となりますが、少額を分散投資をすることでリスク回避ができますので、必ずリスク対策を行うことが大事になってきます。
一時期より透明性を高めたソーシャルレンディングでも、マネジメントリスクが顕在化する例が散見されます。
ソーシャルレンディングへの投資にあたってご注意ください
ソーシャルレンディング～高い利回りの情報だけで投資をしていませんか？
＜ポイント＞
- 登録業者であっても、金融庁や財務局が、その業者の信用力等を保証するものではありません。業者の情報をできる限り確認し、その業者の信用力を慎重に見極めるとともに、取引内容を十分に理解したうえで、投資を行うかどうかの判断をすることが重要です。
- ソーシャルレンディングへの投資にあたっては、投資者への情報開示が十分に図られているかどうか、また、高い利回りである場合、商品によっては、貸付先の返済遅延やデフォルトなどのリスクが高いことを十分に認識した上で、適切な投資判断をお願いします。
- 高い利回りなど限られた情報のみで投資判断を行うことなく、業者が提供する様々な情報を確認してください。利回りだけを強調し、リスクに関する情報が明示されていない業者との取引は注意が必要です。
金融庁HPより引用
ヘッジファンド
ヘッジファンドとは、相場の上げ下げに関係なく「絶対収益」を目指すファンドのことです。リスクを回避しながらハイリターンが狙えることで、経営者の間で人気が高まっています。運用をファンドマネージャーに任せられるため、本業が忙しい経営者に向いています。
ヘッジファンドは、安定して10％以上の利回りを目指して運用できることが大きなメリットです。株式投資や投資信託の平均期待利回りは5～9％ですので、ヘッジファンドは他の投資手法よりも高い利回りが期待できます。
ただし、ヘッジファンドを始めるには1,000万円以上の投資資金が必要になってきます。そのため、資産運用できるのは経営者などの高所得者に限られています。
ヘッジファンドについて詳しく知りたい方は「ヘッジファンドとは何か簡単に解説！投資信託との意味の違いは？」をぜひ参考にしてください。
https://hedgefund-direct.net/column-test/hedge-fund
資産運用について相談したい経営者の方は？
ここまで見てきた通り、経営者の資産運用の方法はさまざまです。また経営者の多くは本業が忙しいため、自身の手間がかからない運用を希望している場合が多いです。
特に、資産運用をこれから始めるという経営者は「何から投資を始めたらよいかわからないし、なるべく本業のための時間も確保したい」という方も少なくありません。
そんな方はぜひヘッジファンドダイレクトにご相談ください。ヘッジファンドダイレクトでは、投資のプロが忙しい経営者のニーズに合わせた運用方法を紹介しているので、納得できる資産運用を実現します。
