貯金5億円ある人は攻めの運用と守りの運用を同時にしよう
2020年12月に野村総合研究所が実施した「富裕層アンケート調査」によると、貯金が5億円ある「超富裕層」と呼ばれる世帯は全国に8.7万世帯あり、その割合は全世帯の0.16%になります。
貯金が5億円あると、資産運用において攻めと守りが同時にできます。攻めの運用は「資産を増やす」ことを目的とし、守りの運用は「将来に備える」ことを目的とします。攻めの運用と守りの運用を同時にすることで、資産を増やしながら将来にも備えられます。
攻めの運用に該当するものには、株式投資やハイイールド債、ヘッジファンドなどがあり、年率10%以上の高利回りが期待できます。一方で守りの運用に該当するものには、定期預金や個人向け国債、保険、公社債投資信託などがあります。
ポートフォリオの組み方は、攻めと守りのどちらを重視するかによって異なります。積極的に資産を増やしたい場合は株式投資やヘッジファンドなどの比率を高め、安全性を重視して将来に備えたい方は保険や国債などの比率を高めると良いでしょう。
貯金5億円での資産運用シミュレーション
それでは次に、貯金5億円で資産運用したときにどのように資産が増えるのかシミュレーションしてみましょう。5億円を利息1%、3%、5%、10%のときにどのように増えるのか紹介します。
なお、利息の計算方法は「単利」と「複利」がありますが、ここでは、元本に利息を足して新しい元本とする「複利」でシミュレーションしています。
利回り | 1年後 | 3年後 | 5年後 | 10年後 | 20年後 |
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1% | 505,000,000円 | 515,150,500円 | 525,505,025円 | 552,311,063円 | 610,095,020円 |
3% | 515,000,000円 | 546,363,500円 | 579,637,037円 | 671,958,190円 | 903,055,617円 |
5% | 525,000,000円 | 578,812,500円 | 638,140,781円 | 814,447,313円 | 1,326,648,853円 |
10% | 550,000,000円 | 665,500,000円 | 805,255,000円 | 1,296,871,230円 | 3,363,749,975円 |
上の表から、5億円を資産運用すると効果的に資産を増やせることがわかります。
例えば、5億円を3%で10年間運用すると671,958,190円(6.7億円)になり、10年で資産を約1.34倍に増やせます。インデックス型の投資信託(インデックスファンド)の平均利回りは4~6%なので、守りの運用でも十分に資産を増やすことは可能です。
また、5億円を10%で20年間運用すると3,363,749,975円(33.6億円)になり、20年で資産を約6.72倍に増やせます。ヘッジファンドで10%の利回りを目標にして運用すれば、長期投資をすることで資産を大きく増やせることがわかります。
さらに、5億円以外の資産額で運用した場合のシミュレーションが知りたい方は、以下のリンクをチェックしてみましょう。
※シミュレーションは理論的な計算値で、実際に発生する税金や手数料などを考慮していません。
貯金5億円の資産運用でのポイント
チャンスで大きく資産を動かす
5億円あれば余剰資金が多くあるので、投資機会をじっくり伺って、チャンスが来たときに大きく資産を動かすだけでも上手に資産を増やせます。マーケットの状況は絶えず変化しており、上昇相場と下落相場を繰り返します。
もし余剰資金が豊富にあれば、下落相場では無理をせずチャンスの到来を待つという心のゆとりが生まれます。そして上昇相場になったら一気に攻めの姿勢に転じ、ハイリターンを狙った投資をすることで資産を増やせます。
このように資産が5億円ある方は、普段は無理せずにチャンスにのみ資産を動かすことで、精神的にも余裕を持った資産運用ができます。
下落相場での逆張りも視野に入れる
一方で5億円あり資産に余裕がある方は、下落相場での「逆張り」も視野に入れてみると良いでしょう。一般的に下落相場の時は資産運用に不利ですが、逆張りをすることで資産形成の機会が増えることになります。
逆張りとは、相場が下落している時に、そろそろ上昇に転じそうなタイミングでエントリーすることをいいます。予想通りに相場が上昇に転じると、資産を大きく増やせるわけです。底値付近でエントリーできると、かなりの儲けになるでしょう。
貯金5億円の資産運用|ポートフォリオの組み方例
5億円の資産運用のポートフォリオの例として、株式:40%、投資信託:30%、ヘッジファンド:30%という組み方があります。このポートフォリオは、株式とヘッジファンドで攻めの運用を行い、投資信託で守りの運用を行うという投資戦略によるものです。
これは一例であり、もっと積極的に資産を増やしたい場合は、株式やヘッジファンドの比率を高めると良いでしょう。それでは、5億円の分散投資の対象となる金融商品を紹介します。
株式:40%
株式投資は「攻めの運用」に該当する資産運用の手法です。貯金5億円の方はあまり無理をせず、リスクヘッジを重視した運用をするべきです。
例えば、信用口座を開設すると空売りができるようになりますが、貯金5億円の方は大きなリスクをとることになる空売りはあまりおすすめできません。下落相場の時は空売りで儲けようと思わず、逆張りで上昇に転じるタイミングで購入することを考えましょう。
また、ある特定の銘柄だけに投資するのではなく、複数の銘柄に分散投資をすることも大切です。
投資信託:30%
投資信託にはさまざまな種類がありますが、貯金が5億円ある方は公社債投資信託やインデックスファンドでの運用がおすすめです。攻めの運用は株式やヘッジファンドで行い、投資信託は利回りが1~6%程度の低利回り・低リスクの商品で守りの運用を心がけましょう。
また、投資信託も分散投資をすることが大切ですが、安全性を重視したい方は公社債投資信託を多めにして、株式投資信託は少なめにしましょう。
一方で、投資信託でもハイリターンを狙うのであれば、外国株式インデックスファンドなどの高利回りの商品を組み入れると良いでしょう。
投資信託について詳しく知りたい方は「【投資信託とは何か】初心者にもわかりやすく簡単に説明!」もぜひ参考にしてください。
https://hedgefund-direct.net/column-test/investment-trust/
ヘッジファンド:30%
ヘッジファンドは、相場の上げ下げに関係なく「絶対収益」を目指して資産運用ができる金融商品です。10%以上の高い利回りを目指して資産運用ができるため、攻めの運用としては最適でしょう。
またヘッジファンドでは、実際の運用は投資のプロのファンドマネージャーが担当します。そのため「攻めの運用」とは言え、ファンドマネージャーがあらゆる手法を駆使してリスクヘッジをしながら運用していくので、資産運用の初心者にも向いています。
ただし、ヘッジファンドの最低投資金額は1,000万円以上とハードルが高く、誰もが購入できる金融商品ではないことに注意が必要です。
ヘッジファンドについて詳しく知りたい方は「ヘッジファンドとは何か簡単に解説!投資信託との意味の違いは?」をぜひ参考にしてください。
https://hedgefund-direct.net/column-test/hedge-fund
貯金5億円の資産運用の方針を相談したい方は?
ここまで見てきた通り、貯金5億円の方は「攻めの運用」と「守りの運用」の両方を上手く利用して手堅く資産を増やしていくことが大切です。とは言え、5億円という大金のポートフォリオを考えるのは投資初心者では難しいため、プロにお任せしたいという方も多いです。
そんな方は、ぜひヘッジファンドダイレクトにご相談ください。ヘッジファンドダイレクトでは、投資のプロがあなたのニーズに合致した金融商品を紹介しているので、貯金5億円の運用方針を安心して決めることができます。